夏の足音が近づく5月。京都の風物詩が始まりました
こんにちは、京扇子の白竹堂です。享保3年、1718年から京都で扇子屋を営んでおります。
最近、京都にも観光客の方々が戻ってきたように感じます。ゴールデンウィークでは、エリアによっては前年の2~3倍程度の人出があったそうです。白竹堂の店舗がある京都市中心部も賑わいがかなり戻ってきました。この2年ほどいろいろありましたが、京都はゆっくり動き始めているなあと感じます。
そして5月に入り、京都の風物詩の「あれ」も始まりました。そう「川床」です。ところでみなさんは「川床」をどう読まれますか?
「ゆか」か「かわどこ」か?
川の流れの上に作られた座敷が川床ですが、京都では、これを「ゆか」と呼ぶか「かわどこ」と呼ぶかで大きな違いが生まれます。京都の場合「ゆか」と呼ぶと鴨川に作られた座敷を、「かわどこ」と呼ぶと京都の奥座敷・貴船を流れる貴船川に作られた座敷を意味します。なぜ違う呼び方なのかは諸説あるようで、よくわからないというのが正直なところです。
鴨川の納涼床は京都の中心近くにあり、ランチやディナーに使うのにも便利です。高そうなイメージをもたれがちですが、手頃な予算で利用できるお店もあります。京都鴨川納涼床協同組合のホームページでは、川床を出しているお店をエリアや料理、予算などから探せますので、利用してみたい方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
一方、貴船川の川床は市内から離れ、山に入った場所にあります。まずは出町柳駅から叡山電鉄に乗り貴船口駅で下車、そこからさらにバスで移動します。トータルの所要時間は出町柳駅から40分程度。清流・貴船川の流れの上に作った座敷でお料理をいただきます。川床を出している店の中には料理旅館もあり、川床料理を堪能したあとはゆっくりお泊まりなんて小旅行も楽しめるのがポイントです。
時々「納涼床と川床のどちらがおすすめですか」と聞かれるのですが、便利な納涼床、非日常感ある川床、それぞれ違う良さがあります。今回の記事の最初の写真が、鴨川の納涼床。2枚目の写真が貴船の川床です。雰囲気の違いがよくわかるのではないでしょうか。どちらにしても、川の流れる音を聞きながらいただく料理やお酒は、暑い季節ならではのお楽しみといえるでしょう。
もうすぐ6月。6月といえば……?
さて、6月の第3日曜日は「父の日」です。この時期になると、ニュースなどでも父の日ギフトの話が盛り上がってきますね。白竹堂でもこの時期になると、多くの方に父の日のプレゼントとして男性用の扇子をお求めいただいております。父の日特集ページでは、綿麻の生地に本藍染をほどこした「本藍染扇子セット」が人気です。
本藍染扇子の良さは、藍染めの色の美しさ。国産の藍の原料「すくも」を使った藍染めの色は古くから日本人に親しまれてきました。藍染めをするときは染めを繰り返すのですが、その染めの回数によって色がかわります。紺や藍いろはもちろん、新撰組のだんだら羽織の色で知られる浅葱色(あさぎいろ)も藍染めで作るんですよ。また、戦国時代には特に、何度も染めを繰り返して作る勝色(かちいろ)が武士に好まれていたそうです。
そんな伝統の藍染めを使った、本藍染扇子。白竹堂では、グラデーション風の「ぼかし染」と、あえて染めむらを作った「むら染」の2種類をご用意しています。ぼかし染はスーツにも似合うモダンな雰囲気。むら染はデニムなどにも似合うカジュアルな雰囲気が魅力です。
ご注文いただいた扇子は、扇子本体と扇子袋をセットにして桐箱に入れてお届けします。また、父の日ギフト用にラッピングやメッセージカードを無料サービス。必要な方はお渡し用のペーパーバッグもご用意していますので、お気軽にお申し付けください。また、有料オプションとして扇子への名入れサービス(550円・税込)も承ります。
地域によって配送にお時間がかかる場合がございます。父の日(6月19日)到着ご希望のお客様は、6月16日(木)午前8時までにご注文ください。
白竹堂には、京都市中心部に近い麩屋町六角(ふやちょうろっかく)にある本店と三条寺町の喚風(かんぷう)店がございます。こちらでも父の日ギフトを扱っておりますので、お近くにお越しの際はぜひ一度お立ち寄りください。お待ちしております。
※白竹堂の店舗については店舗紹介のページをご覧ください