京都の秋は深まりつつあります
こんにちは、京扇子の白竹堂です。享保3年、1718年から京都で扇子屋を営んでおります。
以前、ブログで時代祭のお話をいたしました。
今年は3年ぶりの行列が出るというお話をしましたが、せっかくだからと当日私も御所まで観に行ってきました。そこで今回は時代行列のお話と、少しずつ色づき始めた紅葉のお話をしようと思います。
3年ぶりの時代行列
時代祭の行列は、御所を出発して平安神宮に向かいます。私は御所内で見物することにしました。
まだまだ長距離移動を控えている人も多いのでしょう。インバウンドのかたもまだそれほど多くはありません。そのせいか、予想していたよりも見物客は少なめ。有料席にも当日券が出て、空席もちらほら見られました。
とはいえ、行列そのものはきらびやか。勇壮な戦国武将も、美しい女人行列も、たっぷり楽しむことができました。
今年は小野小町や織田信長、坂上田村麻呂などの衣装が新調されたそうです。行列全体では、新調品は180点、補修したものは140点にのぼったのだそう。もちろん、すべて京都の伝統工芸職人の手によるものです。
秋の日差しを受けながら進む行列を観ながら、京都の歴史や伝統の技に思いを馳せ楽しんだ1日でした。
京都の紅葉は、ライトアップもおすすめ
11月に入ると、京都でも本格的に木々の葉が色づいてきます。
紅葉のピークは、例年11月中旬から12月上旬ごろ。市内各地の紅葉の名所では、夜間拝観やライトアップを行なうところも多くあります。ライトアップされた紅葉は、暗い夜空に赤や黄色が映え、なまめかしいほどの美しさ。京都にお越しの際は、少し帰る時間を遅くしてライトアップを楽しまれてはいかがでしょうか。
個人的におすすめのライトアップを2つ紹介します。
1.嵯峨野トロッコ列車
嵐山と亀岡を結ぶ、嵯峨野トロッコ列車。日中は保津峡の渓谷美を楽しめるコースなのですが、夜になるとライトアップされた沿線の紅葉の神秘的な美しさを楽しめます。
特に紅葉が美しい場所では、徐行運転や一時停車をしてくれるのもうれしいポイント。車掌さんのアナウンスで見どころを紹介してくれるのも楽しいですよ。
また、壁や窓がない「ザ・リッチ号」に乗ると、秋の空気や夜風、木々や葉の揺れる音など五感で楽しめるのも魅力的です。
なお、終点のトロッコ亀岡駅は最寄りのJR馬堀駅と徒歩10分弱程度離れています。また、JR馬堀駅は普通列車しか止まらない小さな駅です。乗車の際は、片道ではなく往復で乗るほうがよいかもしれません。
2.貴船神社
古くから水の神様、縁結びの神様として信仰されてきた貴船神社。特に木々に囲まれた奥の院は清浄な雰囲気が漂っていて、パワースポットと呼ばれることも。
お茶屋さんなどが立ち並び賑わう本宮近くから、結社、奥の院へと歩くと、人の世を離れて神様の世界に向かっているような、背筋が伸びるような気持ちになることでしょう。
貴船神社への市内からのアクセスは、叡山電鉄に乗って貴船口駅で下車します。貴船口駅の手前、市原駅から二ノ瀬駅の間には紅葉のトンネルもあり、ここもまたライトアップが行なわれます。1回の訪問で2つ、素敵なライトアップを楽しめるのもうれしいところです。
秋の京都でお待ちしています
京都の秋もいよいよ深まってきます。観光客のかたも増えてきました。特に交通機関や有名な観光名所は混雑が予想されます。京都にお越しの際は時間等に余裕を持たせてお越しくださいませ。そしてもしお時間に余裕があれば、麩屋町六角の本店や三条寺町の喚風(かんぷう)店にてお待ちしておりますので、ぜひお立ち寄りいただければと思います。